うだつの上がる街並み・岐阜県美濃市で作られた美しい青竹のかご
2025年11月07日
美しい手仕事を求めて、岐阜県・美濃市にやってきました。
長良川鉄道 越美南線の美濃市駅。 子供の頃の記憶が呼び覚まされるような、なんとも可愛い駅。赤いポストも現役です。 この駅の駅舎・プラットホーム及び待合所は、国の登録有形文化財に登録されているそうです。
「うだつの上がる街並み」
江戸時代の豪商が築いた、防火壁である「うだつ」が装飾された美しい街並みも、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
グリーンウッドワーク 竹部会とは
長良川鵜飼・小瀬鵜飼に用いる鵜籠に代表されるように、この美濃の地には伝統的な生業が受け継がれ、その傍らには今も地元で作られた竹籠などの道具があります。 グリーンウッドワーク協会 竹部会では2010年から関市の竹細工職人・石原文雄氏の指導を受け竹細工の基礎を学び、様々な籠類を作り、多くの人たちに竹細工の魅力を伝えながら、この地に伝わる知恵と技を次の世代に繋ぐ活動をされています。
見た目の美しさと機能性を兼ね備えた竹かご
竹細工の基本の編み方の一つ「六つ目編み」で編まれた茶碗かご。 茶碗や皿などを洗った後の水切りかごとして使用したり、野菜や果物などの食品の保存用かごにしてもいいですね。
お気に入りの器やグラスの指定席に。
土物の器や、漆、木製品などはしっかりと乾かしてから片づけたいもの。お気に入りの器などの指定席として、しっかり乾かす一時置き場として、美しい竹のかごなら出したままにしておいても素敵です。
思わず一目惚れした「湯呑かご」
あとがき
元来、竹かごは暮らしの中で生まれた素朴な「くらしの道具」でした。安価で便利な石油製品が出回る中で、需要が減り、編み手も激減してしまいました。 そんな中で、竹部会さんの活動を知りお会いすることができました。 竹林整理や間伐、そして収穫。青竹を割って竹ひごを作るところから、全ての工程が職人さんの手によって丁寧に行われています。 現在、安価なプラスチック製品が溢れる社会には、海洋汚染や生態系への影響、人体へのマイクロプラスチック蓄積といった深刻な問題が伴い、プラスチックの使用量削減を目指す「脱プラ」への取り組みが世界中で進められています。 自然素材から作られた竹かごは、丈夫で長く使うことができ、やがては土へ還ります。 人と地球にやさしい竹のかごが、少しでも皆様の手に渡りますように。










